日曜日に淀江の八朔綱引きを見てきました。このお祭りは各家から持ち寄った藁を使い、60メートル近くの大きな綱を作り、それで住民が綱引きを行いその年の豊作凶作を占うものです。
八朔というのは旧暦8月朔日のことで、この頃に早稲の穂が実るそうで、初穂を神に供えるなど豊作を祈願する行事が行われていたそうです。綱引きとして行事が残っているのは全国的に見ても淀江だけだそうで無形の民俗文化財として選択されました。
綱は大蛇を模していてクチナワさんと呼ばれています。60メートルもあるしめ縄だけあってその作業は大掛かりです。藁を絡ませて交互に絞めて大きな縄にしていき、数時間かけて作っていきます。
こちらはクチナワさんの頭部。花をかんざしのように挿しています。
完成した胴体と頭を合わせ、荒神さんの周りを回ります。かなり長い綱で、三週しても余り絡まりそうになりながら動くそのさまはまさに大蛇でした。
その後は町に胴体を下ろして、住民で綱引きをします。
坂の上と下に分かれて綱引きをし、上が勝てば麦、下が勝てば米の豊作。厳密な勝敗にこだわるというものではなく、みんなで豊作を祈ることが目的みたいで、上と下の人員入れ替えを行って引き分けになるようにしていました。
淀江に残る伝統は地域の人々が楽しんで参加できるものが多く、独特な形で残っているんですよね。文化的な価値があるからこそ受け継いで残していくべき伝統だと思いますが、楽しんで神事を行えることはすばらしいことだと思います。
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