以前このブログでも取り上げたのですが、そこには歯の冷凍保存をしようと思っていると書きました。ですが、詳しく話を聞いてみると冷凍保存した歯よりインプラントの方が現段階では長持ちするんだそう。なら、インプラントの方がいいんじゃないかと思い、冷凍保存はしないということに決めました。
しかし、冷凍保存以外にも、まだまだ抜いた歯の活用法はあります。それは歯髄細胞バンクという機関に細胞を保存してもらうことです。これは歯牙の保存ではなく、歯の中の細胞を培養して保存するという取り組みをやっているみたいです。米子でも僕が通っているきやま歯科医院さんが、歯髄細胞バンクに提携しています
さて、どんな細胞を採取するかというと、幹細胞を採取するんです。幹細胞というのは、さまざまな細胞に分化することができる細胞で、骨や神経などの各部位を形成させる細胞です。有名な名前で言うとiPS細胞って奴です。iPS細胞は日本語で人工多能性幹細胞というそうです。
皮膚から取った細胞をiPS細胞にすることができた、なんてことはニュースになりましたが、ではなぜわざわざ抜いた歯から取るのでしょう。歯より皮膚の方が採取は簡単そうですよね。しかし、歯から取るメリットはきちんとあります。一つ目に歯髄細胞は増殖力が高いので効率良く細胞を培養できる点が挙げられます。皮膚細胞から作るより100倍以上も効率がいいんだとか。さらに二つ目のメリットとして、紫外線などの外的刺激から守られているので、傷ついていない細胞が得られると考えられています。
あとは金額の話ですね。細胞バンク登録、細胞培養と保管料で最初の10年は30万かかるそうです。11年目からは保管料で10年ごとに12万かかるそうです。これを安いと見るか、高いと見るかです。僕は割合安めだと感じています。しかし、それは保存だけの話で、この細胞を使って治療をするにはいくらかかるかわかりません。そう考えると即決できないというのが正直なところです。
動物実験では歯の再生までできたそうで、再生医療のニュースの見るたび、そんなにうまくいくの!?と驚かされます。早く人間の歯の再生が容易になる時代が来て欲しいと願うばかりです。
余談ですがきやま歯科医院さんのホームページ、上下に歯の形をしたメニューが並んでいるのですが、マウスオーバーすると歯が抜けちゃいます。もう完全に永久歯しかない自分にとっては、こんなスパスパ抜ける様に軽く恐怖を覚えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿